「シンナー、アルコール、硬化剤、グリス、マスキングテープ、ペーパー(紙やすり)……。ゴム手袋なんかも含めると、ナフサ由来の材料で仕事で必要なものは本当に数が多い。これらがどれも入手しにくくなっているのが現状です」──群馬で塗装工場を営む男性はそう言って苦悶の表情を浮かべた。 中東情勢の影響で、石油化学製品の原料となるナフサの供給不安が広がっている。高市早苗首相や経産省などは国内での供給量について「見通しはたっている」といった姿勢で、5月13日には日本商工会議所の小林健会頭も「政府が石油備蓄や代替調達先の対応をしているので(必要分は)足りている」と応じた。 しかし現場では実に多くの悲鳴が上がっている。この乖離は何なのだろうか──。【前後編の前編】 ナフサは原油を蒸留して抽出される液体で、様々な石油化学製品の原料となる。プラスチックに限らず、これまで流通に支障が出ているという報道のあったシンナ

