「働き方」を考えるには、「どうやって儲けるか?」という問いからも目が離せない。それを考える材料として、農業は極端で面白い。頭を柔らかくする思考実験として、少しお付き合い願いたい。 トマトの値段と米の値段 私は以前から、トマトなど腹の膨れない野菜が高く売れて儲かる割に、コメみたいに腹が膨れて、国民が餓死しないためにとても重要な穀物がなんで儲からないのか、不思議だった。 そこでトマトの値段とコメの値段を比べてみると、トマト1個(約100g)はだいたいどこのスーパーでも100円くらい。他方、コメは100gに換算すると20円くらい。トマトは5倍も高く売れている。 カロリー計算をするともっと面白い。トマトは100gで18.9kcal、コメは356.1kcal。もし同じカロリーを摂取しようとしたら、トマトはコメの100倍近くも高くつくのだ。逆に言えば、コメはトマトの100分の1の価値しか認められていな
![なぜトマトより米は安く売られているのか 農業から見える経済のフシギ | JBpress (ジェイビープレス)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/fb2482aa284535b49fa4f1902982306297c7407a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fjbpress.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F0%2Fe%2F1200mw%2Fimg_0ef0ff9c98715992e97a204f369c0fc9187191.jpg)