地元宮古島にはコロナ感染者専用のベッドが３つしかないらしい。状況がわからないので無闇に行政を批判することはできないが、1人でも発症すると医療崩壊待った無しのようだ。親も歳とってるし、いつ島に感染者が出るか心配だ。 大型連休直前だが、空いてるからと言って島に遊びに行くのはやめて欲しい。絶対歓迎されないから。 職場の後輩との雑談。 彼はこの大型連休にベトナムに行く予定だったが、コロナの影響で中止になったと残念がっていた。可哀想だがまあしょうがない。 すると、「航空券が安かったんで屋久島に行く事にしました。でも、屋久島行きのフェリーが運休してるんですよー笑」と耳を疑う事を言い出した。 こいつマジか。 島の医療体制ってのはどこも同じようなものだろう。僕は地元宮古島の状況を教えてあげたが、彼が旅行を中止することは無さそうだ。 彼には想像力が無い。普通の人は話す前に最低でもこの２つの事を思い浮かべるだ

さえない。 天気も気分もさえない。 朝から降り続く雨が僕の心を蝕んでいるようだ。 20時。残業を終えて新橋駅から京浜東北線に乗った。鞄を棚に、傘はベルトに、そして右手を吊革にかける。座席の女性と向き合う位置についたが、品川で大勢乗車することを考えると悪くないポジショニングだ。 予想通り品川で満員になった。 後ろから押されて少し前に詰めた時、傘が何かに強く当たった気がした。確認したが何も無い。気のせいかな。 ガタガタ揺れる車内。僕の体も揺れる。ベルトに掛けた傘も揺れる。揺れた拍子に傘が目の前に座る女性の足に当たった。 すると女性は僕の傘を手で「バシッ！！」と叩き、「当たってんだよ！」的な言葉を口にした。 めっちゃビビったけど、僕の不注意だ。ごめんなさい。 女性は腕を組んで目を閉じ、しかめ面をしていた。声を掛けて謝るのも何だかなぁと思い、川崎まで黙ってる事にした。 電車は揺れる。僕も揺れる。

母親がジブリ好きだったので、家でディズニーのアニメを観ることなど無かった。故に、生まれてこのかたジブリ一筋だった。 ロードショーでディズニーアニメが放送されても、「こちとら久石譲を子守唄に育った生粋のジブリっ子よ！」と、ディズニープリンセスにうつつを抜かすことなど無かった。 一方の嫁は、ディズニー大好き。プリンセスに憧れる普通の女の子だったそうな。 そんな我々なので、合うわけがない。嫁がディズニーランドに行こうと言っても絶対に嫌だったし、ヨーロッパの街に行ってみたいと言われても、僕はインドとか南米とかに行きたかった。 そんなわけでなかなか好みの合わない夫婦だったのだが、去年色々あって嫁を大切にしようと思った僕はディズニーを観る事で歩み寄ることにした。 結果。 ディズニー、めっちゃ面白いじゃん。 映像やストーリー、キャラクターも勿論よいが、音楽がすごく素敵。アナ雪2を映画館で見た。良かった。

カセットテープが再ブームなんだとか。 レトロな魅力が若者に人気なんだとか。 待て待て。カセットテープが「レトロな魅力」だと？ レコードならわかる。僕が生まれる前の記録媒体だ。そりゃあレトロよ、昭和だもの。魅力もわかる。生まれ変わったら、洒落た喫茶店のマスターになってレコードに針を落としてみたい。 でも、カセットテープは平成だ。僕が高校くらいまで現役だった。中学生の頃は毎晩NHK FMのミュージックスクエアを聴いていた。好きな曲が流れると声を殺して録音したものだ。そしてテープが伸びるまで繰り返し聴いた。 そんな我が青春のカセットテープがレトロだなんて、僕だけを置き去りにして時は過ぎていくのだなぁ。 カセットテープにはまだ「レトロ」は感じないが、個人的にそれを感じているのは電話ボックスだ。 街角でたまに見かけると、何だか時代遅れな哀愁を感じて胸がキュッとする。電話はピンクでは古過ぎて、灰色では

メグさんの話がしたい。谷中銀座で出会ったメグさんの話が。 休日の僕と嫁はどこかの街を歩く。特に買い物やグルメを目的として歩くのでは無く、ただ街を見て歩くだけだ。 東京（本当は川崎）に住んでよく思うのだが、東京の街はそれぞれのカラーが濃く、歩いているだけでも面白い。街を歩き、疲れたらカフェでお茶と甘いものを食べて帰るだけ。それだけでも充実感を感じる。 今日は上野から日暮里まで歩いてみた。 上野公園。天気良し。 日暮里のお店は下町の雰囲気が良い。 このお店はこち亀にも出たそうで。 古本屋です。中もおしゃれ。 何屋さんだろう。 ブラブラと谷中銀座まで歩いてきた。 谷中銀座入口の脇道に女性が座っている。日向ぼっこでもしているのだろうか。何だか気になり、不動産屋の角から様子を窺っていると、親子連れが「こんにちわ」と話しかけた。 女性はメグさんという名前のようだ。年齢不詳だが、見た目から子供ではなく、