慶應義塾大学の研究者らが、アトピー性皮膚炎の発生メカニズムをマウスによる実験で解明したという(日刊工業新聞、時事通信、マイナビニュース)。 研究では皮膚の細胞の分化や機能を調節する酵素「ADAM17」を皮膚から欠損させることでアトピー性皮膚炎を発症するマウスを作製。このマウスの皮膚の細菌を調べた結果、黄色ブドウ球菌といった細菌に極端に偏ることが分かったという。また、これら細菌群に効く抗生物質を投与したところ、皮膚炎が改善することも確認されたという。 皮膚の細菌バランスが崩れることで炎症が発生することは明らかになったが、何がきっかけでこの状態になるのかについてはまだ明確には分かっていないようだ。また、抗生物質による治療は弊害もあるため、安易には適用できない。そのため、抗生物質を使わない対処方法が求められる。