平社員である著者は、毎日、部長に叱られる。課長にも叱られる。今朝も叱られ、いつもペコペコいつもペコペコ。憤懣やるかたない。 叱られるのは不快だ。40近くにもなって、なぜ赤の他人に叱られなければならないのだろうか。口汚い、とても書くに堪えない(おち◯ぼ野郎とかそのたぐいの)言葉によるいくあてのないお説教の間、いつも不思議に思うことがある。「こいつはなぜいつも偉そうなのか」と。 部長は平社員よりも偉い。そういった暗黙の了解が浸透しているからこそ、こうも横柄な態度で人様を叱ることができるのだろう。 なぜ部長は平社員よりも偉いのか。ほんとうに?…そもそも「偉い」ってなんだろう? 本来、職場という空間において、また仕事という営みにおいて、「偉い/偉くない」という概念が介入する余地はない(そこには尊敬語も謙譲語も必要ない。丁寧語だけがあればいい)。 営業は技術より偉くない。同様に技術は営業よりも偉くな