新作アニメ『惡の華』を巡って、アニメ界隈が「ひとこと言いたくて仕方がない雰囲気」になっていて、現時点では作品そのもの以上に興味深い。ともあれ、話題沸騰なのはいいことだと思った。 その騒々しい風景を眺めているうちに、昔、ある人から教わったフレーズを思い出した。 「愛好家たるもの、自分自身の「好き/嫌い」の次元と「こいつは凄い/凄くない」の次元をきちんと区別できなきゃいけない。」 アニメに限らず、料理や音楽にしたってそうだ。 たとえば、自称料理愛好家が「俺はハンバーガーが好きだ。だからハンバーガーはどれも凄い」と言っていたら、そいつの舌はたいしたことがなさそうである。素人の出したハンバーガーを「凄い」と褒めちぎり、嫌いな食材の入った料理とみるや問答無用で「こいつはダメだね」の一点張りでは、“ただのハンバーガー厨”と言わざるを得ない。グルメじゃなさすぎる。 おなじく、自称アニメ愛好家が「俺は萌え