ブックマーク / ningen2.hatenablog.com (54)

  • 嘘と輪郭 - 生きてやるブログ

    口に出してはいけないと、秘密の過去がある。 その過去は、今の私の世界に存在しないことになっている。 私にあんな過去は無かったことにするため行動してきた。 あの過去は誰にも知られてはいけない。 でも、それが私を形作った。 その過去は私の輪郭。私をしっかりとみつめる人がいれば、秘密は知られるだろう。 秘密を隠すため、私は嘘を身にまとう。 美しい衣装を身にまとい、誰にも嫌悪感を抱かせないようにする。 求められても、素肌に刻まれた傷をみせることはできない。それはあまりにも醜い。 嘘を身にまとった体では、風を感じることはできない。 子供の頃、素足で感じた泥のなめらかさを感じることはできない。 でも、身にまとった衣装は、私が選んだ。過去が作り出す輪郭はどこまでも消せない。 嘘もまるごと包み込むのが、人間には必要。 嘘ごとまるごと飲み込んで、やっと人間になる。 私は嘘をつく。 私の輪郭を作っている過去は

    嘘と輪郭 - 生きてやるブログ
  • 詩と人間 - やまもものしせん

    詩が心から溢れ出す。 私は鳥になった。 下等な動物たちになった。 足が立つように、 心が詩を産み出している。 足には最初、立つ理由があった。 でもいつしかそれがあたりまえになって、理由が消えた。 心もいつしかそれがあたりまえになって、理由が消えた。 嬉しい。疾走する足、疾走する心 指示された目的地を無視し、意味もなくエネルギーにまかせる。 涙のような水分が全身をうるおわせ、生命力を持たせている。 帰り道がわからなくなってしまった。 不安であせる。 不安な心を詩にする。 詩は体からひきはがせない。 私は安心した。 私は下等な動物たちになった。 能のままに生き、詩を歌い、バカにされた。 死んだら、土に還れる。

    詩と人間 - やまもものしせん
  • 電波と波と問いかけと子供と安心 - やまもものしせん

    「電波」 ネットにあげた記事は、検索から消されても、 消えることなく電波になって、宇宙を漂うらしい。 私の作った愛すべき作品たちは良し悪しにかかわらず、消えない。 誰の手によっても、触れられる。宇宙のかなたにいる友人でも。 私も宇宙のかなたにいる友人からの手紙を楽しみにしている。 「波」 波は常に寄せては返しを繰り返している。 いつでも波には乗れる。 波に乗ろうとするのなら、それ以外のことを考えてはいけない。 波はそういうものを振り落す。 「問いかけ」 常緑樹か、落葉樹か、と聞かれれば 私は落葉樹。 こんな問いかけ、意味が分からない人もいるかも。 私としては、楽しい問いかけ。 「子供」 なぜ、子供があれほど魅力を放つのか。 情熱そのものだからか。 「安心」 まず気持ちを決めてから、細部を決めていく。 そうすると、安心できる。

    電波と波と問いかけと子供と安心 - やまもものしせん
  • 雲と火と海と記憶 - やまもものしせん

    「雲」 漠然とした、もやもやのようなものが、常に近くにいる。 それが視界を遮る。 未知と名付けることにする。 これは一生付きまとう、秘密を持つ雲。 宝が隠れているのか、ナイフが隠れているのか、分からない。 「火」 一瞬で燃え尽きる火ほど、私の網膜の裏に焼付く火は無い。 消えてしまったから、永遠に記憶から消えないのだ。 記憶から消す前に、消えられてしまっては、消せない。 「海」 砂浜にくぼみを作る。 海が押し寄せ、海が掘られたくぼみを意識しながら、去っていく。 海は私の痕跡を感じているのだろうか。 「記憶」 水が怖い。 テーマパークにある、作られた水ですら怖い。 これは、どこからの記憶。

    雲と火と海と記憶 - やまもものしせん
  • つれづれと私 - やまもものしせん

    帰り道を街灯が照らしている。 この道は、誰かが何度も通った道なのだ。 私の歩く道は、ほとんど全て誰かの通った道。 ならば、そこに意味を見せるには、 これまでの通ってきた道の違いを、歩き方でみせなければ。 全てのことを知りたい。 どれから手を付けていいのかわからない。 全部、好きなのだ。 何かを相談されたとき、 相手の言葉によって、こちらの話す言葉を変える。 「お金が大事だよね」と言われれば、 「お金も大事だけど、それだけじゃないよ」と言う。 けど、心の中では、お金が大事だとも思っている。 口が一つしかないから、伝えることのできる思いが一つになってしまうだけで 当はどちらも伝えたい。 どちらか一方にかたよっては、どんなものもバランスを崩すと思っている。 だから、人の相談に乗るのは難しい。同時に音を二つ出せればいいのに。 手が寒さで動かない。 だから、動きが鈍くなり、執筆の精神も停滞する。

    つれづれと私 - やまもものしせん
  • つれづれと私 - やまもものしせん

  • 言葉と概念 - やまもものしせん

    我々は言葉がなければ、感情を表現できない。 形容する言葉を持たない新しい形のものは、 批判という誰にでも出来る言葉で語られてしまう。 我々は、そのようなことをさせないためにも、 言葉を作らなければならない。 「ファウスト」であったように と言えば、そこにはこの文字だけで、 幾千もの言葉をつづった小説と同じような 一つのイメージを与えることができる。 (それは小説を知っているものにだけ与えられるが、言葉というものは元々そういうものだろう) だから、新たな概念というものを 我々は、芸術によって作りだし、 「~~のようだね」と言ってもらうことで、 それを形容する言葉を作りだし、 それを認められる世界にするのである。 だから、我々の仕事は重要なものをもっていると思う。 いつかは、その新たな概念に気づくこともあるが それを早めることができるというのは 何千何万の子供たちを救うことになるのではないかと

    言葉と概念 - やまもものしせん
  • つれづれと私 - やまもものしせん

    なぜ私の思い描く空が、いつも青空なのか。それを考えている。 晴れているということが私の幼少期の心の落ち着きを表しているのか。 散歩は大事だ。常に刺激が訪れ、記憶や経験を動かす。 家の中にいるときは、外から持ち帰った刺激で知の欲を満たす。 よく噛むことは大事だが、それしか口にしないというのはもったいない。 誘惑が多いのか、欲望が多いのか。 絵を描く理由の一つとして、真剣に取り組んでいると音楽とかテレビとかがわずらわしくて消すので、絵を描き終えたとき、なにもかもなくなって「無」になる。 その「無」になったときが心地良い。頭の中がスッキリして、どんなものも子供のようななんでも受け入れられるような純粋さを自分の中に発見する。

    つれづれと私 - やまもものしせん
  • ゲーテと私 - やまもものしせん

  • 今日は - やまもものしせん

    今日は作品が作れなかったので、作品投稿はおやすみ。 悔しい!ルーティンっぽくなってきたのに。 夜に映画みたからなぁ。 映画ミレニアム、ドラゴンタトゥーの女が面白くて一気に見てしまった(計3時間 貴重な作品でした。ありがとう。 夜を楽しんだ。こういうときもいいよね。 面白い作品作れるようになりたい! 笑わせたい!安心させたい! 危ない、願望に呑まれそうだ。 落ち着こう。 体:ゆっくりいこう。今は冬だよ。 では皆さん、よい一日を。 また明日会いましょう

    今日は - やまもものしせん
  • 刈り上げ男と横分け男とパーマ男 - やまもものしせん

    チェーンの居酒屋で、三人組の男が酒を酌み交わしている。彼らは高校の同窓生。 店の内装は日風の作りで、照明はオレンジ。 刈り上げ男:性欲で好きになるのってどう思う? 刈り上げ男が、ジョッキ傾けながら語る。 パーマ男:いいじゃん性欲。 横分け男:彼女とどこまでしたの? パーマ男:C ? 刈り上げ男:・・・今その質問? 横分け男:Fじゃね? パーマ男:いや、Zだね。 横分け男:Zってなに? パーマ男と横分け男は笑みを抑えきれぬ表情で、盛り上がる。 刈り上げ男:おまえたち、俺の話無視か。 パーマ男:ごめんごめん、なんだっけ? 刈り上げ男:なんかどうでもよくなってきた。 パーマ男と横分け男は、静かになり、酒や、つまみに手を出す。 刈り上げ男:・・・いや、性欲で人を好きになっていいのかなと思って。どう思う? パーマ男と横分け男は、静かにしている。 刈り上げ男:ほら、性欲で好きだと、相手の人間性を見落

    刈り上げ男と横分け男とパーマ男 - やまもものしせん
  • 寝太郎と体 - やまもものしせん

    寝太郎は3年働かず、動かず、寝ている。 実家で、汗まみれの布団に包まれている。 今日も、昨日と同じように天井の一点を見つめ、息をする。 寝太郎:働かなければいけない。しかし、体が動かない。 体:ぼくはまだ動ける体じゃないよ。 寝太郎:でも、働かなくちゃ。 体:ずいぶんと寝ていたんだ。ぼくにできることは限られているよ。 寝太郎:でも、働かなくちゃ。 体:そのハードルは高いよ。無理してはいけない。できることをしよう。 寝太郎:ぼくにできることはなに? 体:足の指は動かせるかい。 寝太郎:動いたよ。 体:手の指は動かせるかい。 寝太郎:うん、動いた。 体:いいね。ほら、できることは沢山ある。子供のように成長していこう。次は、起き上がれるかい。 寝太郎:起き上がれない。 体:起き上がれるはずだよ。なにを恐れてるんだい。 寝太郎:・・・起き上がったら、働けると皆に思われそうなんだ。だから、起き上がれ

    寝太郎と体 - やまもものしせん
  • DVD屋店長と常連客 - やまもものしせん

    店長の趣味がわかるレンタルDVD屋がある。大型チェーン店や、ネット配信が主流の映像業界において、このような店は珍しい。この店が残っているのは、毎日、決まった時間に通ってくる常連客、そして、店長の「仕事趣味の範疇」という利益度外視の経営方針、そして、親がこの土地を持っていたことのおかげだろう。 今、狭い店内には客が一人、そして店長が丸椅子に座り、都市伝説のを読んでいる。 常連客:店長って、体いらないって思ったことない? 店長:そんなもんないよ 店長はを開いたまま答える。の文字は読んでいない。 常連客:体を捨てたいんだよ。そうすれば、ごはんたべなくていいし、寝なくていいし、ずっとDVDみてていい。 店長:体捨てたら、体を持ってる人間の立場から理解できなくて嫌だけどね 常連客:ふーん、体持ってない立場からでも楽しめる気がするけどね。宇宙飛行士じゃないのに、アルマゲドンを楽しめるようにさ。

    DVD屋店長と常連客 - やまもものしせん
  • 青年と友人と医者の娘 - やまもものしせん

    今より少し昔、フランスの片田舎。針葉樹がそびえたち、穏やかな川の流れる村。名産は、リンゴ酒。昔ながらの製法で作られたリンゴ酒は、愛飲者が多い。 そんな村の、はずれの丘で針葉樹の影に包まれ、ひっそりと青年が寝そべって青空をただよう浮雲を眺めている。 青年:あの子は、浮雲のようだ。白くて、太陽の光を内包させ、まばゆい。つかめるとは思えない。すぎゆくのを眺めることが精一杯だ。 友人:いま、邪魔かな? 青年の横に、友人が座った。青年は、上半身をあげ、一息ついた。 青年:少しね。だけど、そこにいてくれるか。質問が降りてきそうなんだ。 友人:じゃあ、ここにいるよ。ここは、景色がいいな。全てが見通せて、気分が良い。絵が描きたくなってきた。道具を持ってくる。 青年は手を振り、友人は絵の道具を取りに家へと戻った。 青年:これは恋なんだろうか。なら、すぐに彼女の元へ走るはずだ。ならば、恋ではないのかもしれない

    青年と友人と医者の娘 - やまもものしせん
  • 男とライオン - やまもものしせん

    一人の男が、動物園のライオンの檻の前にいる。 男が、一番近くにいた前足に顎を置き寝ているオスライオンに話しかける。 男:なあ、ライオン。お前は、何に憧れてる? ライオン:なんで、俺にその質問をするんだ。 ライオンが顔をあげ、男のほうを向いて、口を動かし話した。 男:驚いた。ライオンが話したぞ。 ライオン:話さないと思って話しかけたのか。 男:人の顔に似ているから、話しそうだとは思ったが、期待はしていなかった。 ライオン:それでは、返事を求めていない質問かな?ならば、やめてもらいたい。きちんと理解しているから。 男:すまない、悪いことをした。なにも知らなかったんだ。返事は求めているよ。君がなにに憧れているのか知りたい。 ライオン:なぜ知りたい? 男:人間は、ライオンというものの強さに憧れを感じている。そのライオンの憧れているものが知りたい。 ライオン:憧れているものなんてないね。俺は俺でしか

    男とライオン - やまもものしせん
  • 男の悲しみ - やまもものしせん

    彼女の顔は宝石のようだ。見る角度によって、美しさの種類が変わる。しかし、彼女の内包している魅力は何も変わらない。 光を受けた肌は、最高級の絹だ。私の手のひらが彼女の絹へ吸い込まれる。これほど人の心を翻弄する絹があるか、悪魔の絹か天使の絹か。 ああ、なんと優しく物をもつのだろう。あれほど優しく触れられたら、どんなものでも彼女の言いなりになってしまう。ペンは、どこまでもインクをきらさず彼女の思いをわずらわせることがないだろう。私のペンは、私が彼女への思いでいっぱいだから、私に愛想をつかし、いつも乱れでいる。もっと優しくせねば。 なにものなのだろう。わからない。言葉で彼女の存在を思いえがけばえがくほど、言葉は彼女の真の存在から離れていく。 これほどの思いを、仕事につぎ込めれば世間的にはいいのだろう。私には、それができない。どちらのほうが幸せなのだろうか。愛と仕事、どちらに人生をつぎ込むのが幸せな

    男の悲しみ - やまもものしせん
  • やわらかくて丸い物体 - やまもものしせん

  • 新年の言葉 - やまもものしせん

    新年明けました。今年もよろしくおねがいします。 新年あけるときいつも思い出すのが、年が変わるときに「ジャンプ」をして「地球人じゃなくなる」っていうやつが少し前に流行ったなぁっていうこと。 よくよく考えると、なぜ年越しの一瞬だけ地球に接していないだけで、その年地球人じゃなくなるのかよくわからないけれど、それもさらに考えてみると、 年明けっていうのは、前の年のことが全て消え去り、どんな存在にでもなれるんじゃないかと思わせてくれるってことなのかもしれません。 私はジャンプしませんでしたが(笑) さて、今年はどんな年になるのでしょうか。 今年の抱負をたてることにします。 「前の年に、精神的に充実したので、それを今年は実際に目の前にあるものとして、昇華させる」 なんだか長い抱負になってしまった。まっ、いっか。 ブログは続けよう。続けてると、なんだか道ができたみたいでとっても嬉しい。 いろんなものに触

    新年の言葉 - やまもものしせん
  • 年治め記事:年始にひいたおみくじから、今年をさらっと総決算 - やまもものしせん

  • 今、作品を作るときに、新しい作り方をためしてます - やまもものしせん

    「グロッキー」という、孤独についての物語を今、思案中なんですが、 最近新しい作品の作り方というか、深め方を発明しました。 それは、「自問自答」という方法です。 今までの作り方は、 「こういう思いを伝えたい!きいてくれ」という感じだったんですが、 自問自答を取り入れることで 「こういう思いを伝えたい!きいてくれ」の後に 「なぜ、その思いを伝えたいのですか?」という作品への質問を自分に投げかけ、答えさせます。それを続けることで、作品を深めるという方法です。 「表現者→読者」という構図だと、表現者は興奮して作っているので伝え方が抽象的になりすぎて、読者は冷めてしまうということがありました。日常的な会話でも、よくありますよね。 それを、自問自答を取り入れることで 「表現者→質問者→読者」という構図にでき、物事が非常に伝わりやすいなと思いました。 表現者も、質問されることで、作品を深めることができ、

    今、作品を作るときに、新しい作り方をためしてます - やまもものしせん