天然ガス掘削装置が点在する米ワイオミング州の風景。最新の研究によると、石炭の代わりに天然ガスを多く 発電に使用しても、温室効果ガス排出量の減少効果はあまりないという。 Photograph by Joel Sartore / National Geographic 最新の研究によると、発電のためのエネルギーを石炭から天然ガスへ転換してもアメリカの温室効果ガス排出量を大きく減少させることはできず、むしろわずかに増加させるおそれもある。その原因のひとつは、再生可能な無炭素エネルギーの使用の妨げになるためだという。 近年天然ガスの使用拡大によって、アメリカの二酸化炭素排出量は減少してきていると広く評価されている。 しかし今回発表された研究で、2013年から2055年に天然ガスを使用することで削減できる電力部門の累積排出量 はたった9%にすぎないことが分かり、この程度の減少では気候変動に有意な効果