ロマン主義者批判 例外状況という破れ 「能動的ニヒリズム」 独裁の正統性 ホッブズの奇跡論 リヴァイアサンを壊滅させたスピノザ シュミットの弁明 「内面性」と「合法性」 「例外状況」と「場所確定」 前回の続き。 カール・シュミット-ナチスと例外状況の政治学 (中公新書) 作者:蔭山 宏 発売日: 2020/06/22 メディア: 新書 ロマン主義者批判 従来人間を支え、人間の内実に大きな影響を及ぼしてきた「神」や「共同体」、「国家」から解放されたばかりか、十八世紀に支配的だった「道徳」や「価値理念」からも解放された孤独なロマン主義者の「自我」は、絶えずみずからの責任において態度決定を下さざるをえない。「神」や「国家」、「道徳」などに支えられた個人は偽りの個人であり、それらを捨象した純粋な「自我」にこそ依拠しなければならない。こうなれば自我意識は否応なしに高揚する。ロマン主義において、かけが
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