日本政府が防衛費を増額したことに関して、その際の議論が安全保障の専門家によって圧倒され、そこに市民感覚が欠けていたという旨の新聞記事がtwitterで物議をかもした。矛先が自らに向けられたと考えた「安全保障」関連の専門家が、それに反論を加えることもあった。 主な反論の趣旨は、「それでは安全保障を素人判断に委ねるべきなのか(いや、違う)」といったものだった。また、「市民」という言葉を過剰に読み込んだ人は、さらに敷衍して、「日本型平和主義でこれからも安全保障を考えるということなのか!(いや、違う)」といった怒りを表明した。(※7/3追記:以下は、市民感覚など踏まえなくてよいというこのような意見に対する問題提起であり、個々の安全保障の専門家が市民の声を無視しているということではない) もちろん、自衛隊を軍事的にどのように展開していくか、あるいは他国の軍備の性能をどのように評価するか、といったこと
日本の学界はマルクス主義やその亜種に支配されてきていて、ムラを形成し、この支配の掟に反する者をつまみ出そうとしている、という陰謀論のような議論(誇大理論)がある。要は、学界が左翼まみれになっている、というわけだ。 もちろん、学界では、政治的な意味では右派より左派のほうが優勢なのだろう。データはないだろうが、日本全体よりは自民党支持率は低く、立憲民主党や共産党の支持率が高い予感はする。 しかしそうした政治的意見の実際の分布以上に、学界が左に寄っているように見えてしまっている人が少なからず(少なくともTwitter上では)いるようだ。それはなぜなのだろうか。もちろん、単なる誤解や偏見なのかもしれない。しかし、そうだとしてもなぜそうした見方が蔓延るのか。単に誰かがそのような見方を煽っているというだけではなく、構造的にそのように錯覚してしまうところがあるのではないか。 結論を一部先取りすると、問題
日曜日 6月27日の「クローズアップ現代」枠で放送された「精神科病院でなにが…追跡・滝山病院事件」を見ました。 www.nhk.jp すでに今年の4月にETV特集で「ルポ 死亡退院〜精神医療・闇の実態」(こちらも録画して視聴しました)としてとりあげられていた東京・滝沢病院についての続報です。 www.nhk.jp 6月30日にはEテレの「バリバラ」でも「どうする?精神医療〜滝山病院事件から考える」としてとりあげられていました(7月4日に再放送予定ですが、私はNHKプラスで見ました)。 日本の精神科病棟が抱えている問題が指摘されるのはこれが初めてではなく、類型としては目新しいものではありませんが、「クローズアップ現代」にゲストとして出演した都立松沢病院の齋藤正彦名誉院長のコメントで「なるほど」と思った点がありました。病院を監査する立場にある東京都が取材に答え、担当課長が「虐待を立証しなければ
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