「建築界のノーベル賞」と言われるプリツカー賞を受賞した山本さん。世界中で調査した住宅を紹介しつつ、コミュニティー作りを意識した建築を行ってきた思いを語ります。
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「グローバルサウス・ブーム」ともいえる状況の端緒となったのが、2023年1月の2つの出来事である。まず、1月12・13日に、インド政府の主催で「グローバルサウスの声サミット」というオンライン会合が開かれ、20カ国・地域(G20)のメンバーではない124カ国が参加した。会合の冒頭でのスピーチでナレンドラ・モディ首相は、「グローバルサウスの兄弟たち」は様々な課題と利害を共有していると強調したうえで、「インドに関する限り、みなさんの声はインドの声です。みなさんの優先事項はインドの優先事項です」と連帯を訴えた1。 また、1月23日には、岸田文雄首相が衆参両院の本会議で施政方針演説を行い、「グローバルサウス」について言及した。そのなかで、「世界が直面する諸課題に、国際社会全体が協力して対応していくためにも、G7[主要7カ国]が結束し、いわゆるグローバル・サウスに対する関与を強化していきます」との決意
【連載】前田健太郎「政治学を読み、日本を知る」(3) 政治体制の比較歴史分析 今回は、リプセットの近代化論に対する最大の挑戦を取り上げよう。それが、バリントン・ムーアの一九六六年の著作『独裁と民主政治の社会的起源』(宮崎隆次・森山茂徳・高橋直樹訳、岩波文庫、二〇一九年)である。本書は、経済発展が民主主義をもたらすどころか、独裁体制を生み出す場合もあると論じた。 バリントン・ムーア 著, 宮崎隆次・森山茂徳・高橋直樹 訳『独裁と民主政治の社会的起源』(岩波書店) それによれば、近代に至る道は大きく分けて三つある。第一は、民主主義に至る「ブルジョワ革命」の道である。イギリス、フランス、アメリカの三カ国では、ブルジョワジーが権力を握って代議制を打ち立てた。これは一見、近代化論のシナリオに似ているが、政治勢力としての地主の消滅が決定的な条件となる。 第二は、ファシズムに至る「上からの革命」の道であ
戦国時代の日本社会を描写した中国(明)の書籍「日本一鑑」の概説書がついに発売されていてかんたんしました。 とりわけ大友家や島津家や三好家等、九州・瀬戸内・畿内の戦国時代に関心のある方は手に入るうちに一読いただくといいんじゃないでしょうか。 bookclub.kodansha.co.jp 16世紀半ば、戦国時代の日本をルポルタージュした中国人がいた。その後すっかり忘れ去られていた貴重な記録『日本一鑑』には、いったい何が書かれているのか。明清時代の中国を、ユーラシアの陸と海から大きな視点でとらえた著作で高く評価される著者が、日本の戦国時代を描き直す意欲作。 1523年、戦国日本の有力者、大内氏と細川氏が日明貿易をめぐって争い、中国の港町を争乱に巻き込んだ「寧波事件」は明朝に衝撃を与えた。密貿易と倭寇への対策に悩む朝廷の命を受けて、日本の調査のために海を渡ったのが、『日本一鑑』の著者、鄭舜功であ
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