輪島裕介 『踊る昭和歌謡 リズムからみる大衆音楽』を読んだ(再読)。 踊る昭和歌謡 リズムからみる大衆音楽 (NHK出版新書) 作者:輪島 裕介 発売日: 2015/02/06 メディア: 新書 内容は紹介文の通り、 座っておとなしく聴くクラシックやモダンジャズに対して、ダンサブルな流行音楽を大衆音楽と定義すれば、昭和の音楽史に「リズム」という新たな視点が浮かび上がってくる。戦前戦後のジャズに始まり、昭和三〇年代のマンボにドドンパ、ツイスト、はてはピンク・レディーからユーロビートまで。「踊る」大衆音楽の系譜を鮮やかに描いた意欲作。 というもの。 ダンスをテーマに日本昭和音楽史を綴った名著である。 以下、特に面白かったところだけ。 踊れないビバップ ビ・バップにおいては、テンポが急激に速くなり、パターンの繰り返しを忌避することで、プレイヤーの即興の技術は飛躍的に洗練されたが、それと引き換えに