人道的介入―正義の武力行使はあるか (岩波新書) 作者: 最上敏樹出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2001/10/19メディア: 新書購入: 4人 クリック: 61回この商品を含むブログ (30件) を見る【ピックアップ】 ■人道的介入のモデルケースとはみなしにくいNATOのユーゴ空爆 この爆撃自体は、人道的介入のモデルケースとはみなしにくい事例である。同国のコソヴォ自治州で、殺戮や迫害などさまざまな非人道的事態があったことはたしかだが、とられた手段(=空爆)、それをとった手続き(=安保理無視)、得られた成果(=迫害の循環)のいずれをとっても、疑問の残る行動だったからである。(中略)それゆえ、あの事例をもとに人道的介入を肯定する議論も、それをもとに人道的介入を否定する議論も、同程度に意味をなさない。(vi頁) ■非人道的事態に対して「何を」するべきか 「何か」であるからその幅は広く、