トップページ > 人権情報誌「TOKYO人権」 > アイヌがアイヌとして生きていける社会へ TOKYO人権 第63号(平成26年8月29日発行) 特集 ここから本文です アイヌがアイヌとして生きていける社会へ 独自の言語や文化をもつ日本の先住民族アイヌ。首都圏に北海道に次ぐ数のアイヌの人々が暮らしていることはほとんど知られていません。また、“アイヌは過去の民族” “アイヌ=北海道”と思っている人も少なくないでしょう。そこで、現在、内閣府に設置された「アイヌ政策推進会議」において議論が進む新たなアイヌ政策について紹介します。 アイヌ民族のたどった歴史 アイヌ民族は北海道及び樺太・千島・本州北端に先住し、固有の文化を発展させてきました。しかし明治時代になると、蝦夷地と呼ばれていた島は「北海道」と改称され、開拓が本格化し、大勢の和人(注)が本州から移り住みました。政府はアイヌ語や生活習慣を禁止し