中央官庁や大企業にキャリアを託してきた東大生の志向が変わり、起業したり、スタートアップ企業に入ったりすることが、一つの選択肢になっています。渡辺努・東大大学院経済学研究科教授(前経済学部長)は自らも起業経験があり、ゼミの学生らに「外資系の人気企業に行くより起業すればいいじゃないか」と「起業の勧め」を説いてきました。渡辺教授に東大生の意識の変化や、日本経済が停滞する理由、日本の教育に求められるものなどを聞きました。(写真は、渡辺ゼミの出身者の平井瑛さんが起業したestieのメンバー。前列中央が代表取締役CEOの平井さん) (わたなべ・つとむ) 東京大学経済学部卒、日本銀行入行。1992年ハーバード大学Ph.D(経済学)。99年一橋大学経済研究所助教授、2002年同教授。11年東京大学大学院経済学研究科教授。19年4月~21年3月経済学部長。専門はマクロ経済学。物価と金融政策を研究テーマにして