『戦争論』(せんそうろん、Vom Kriege)はプロイセンの陸軍将校でありまた軍事学者であったカール・フォン・クラウゼヴィッツの著書である。 ナポレオン戦争後の1816年ごろから執筆され、未完であったが、死後の1832年に夫人マリーが遺稿を編集して出版した。「孫子」と並ぶ兵法書の古典として名高い。 [編集] 概説 戦争論は戦争という現象の理論的な体系化に挑戦した著書であり、近代における戦争の本質を鋭く突いた古典的名著として評価されている。著者のクラウゼヴィッツはドイツ観念論的な思考形態に影響を受けていたために非常に分析的かつ理論的な研究であり、そのため非常に普遍性の高い研究となっている。 『戦争論』における画期は、それまで「戦争というものがある」「戦争にはいかにして勝利すべきか」という問題から始まっていた軍事学において「戦争とはなにか」という点から理論を展開したという部分にあると言えるで