現場海域で事故当時の航路を確認する6管の巡視船(19日午前10時49分、広島県大竹市沖で)=近藤誠撮影 広島県大竹市の阿多田(あたた)島沖で、海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」と釣り船「とびうお」が衝突し、2人が死亡した事故で、記者は19日、地元の遊漁船で、「とびうお」が通ったとみられる航路をたどった。 現場付近では、「とびうお」の生存者2人とともに航路を確認する第6管区海上保安本部の巡視船などと遭遇。波は穏やかだったが、他船との距離感はつかみにくく、海上交通の難しさを実感した。 「とびうお」の係留先だった「ボートパーク広島」(広島市中区)を出港したのは午前7時10分。事故が起きた15日に「とびうお」が出たのと同じ時刻だ。乗り込んだ遊漁船(全長約10メートル)は「とびうお」(同7・6メートル)よりひと回り大きい。 まだ薄暗く、身を切るように冷たい風の中を18ノット(時速約33・3キロ)で航行し