みずほ銀行で2021年2月28日に起きたシステム障害は、同行が保有する7割超のATMに不具合が出るなど、顧客に大きな影響を与えた。直接の原因は、同日に行った定期預金に関するデータ更新作業でシステムのキャパシティーを超えた負荷がかかり、処理に失敗したことだ。 「見積もりをした上でテストしたが、これが不十分。運用面で見積もりの甘さがあった」。3月1日に開いた記者会見で、みずほ銀行の藤原弘治頭取は、システム負荷が想定を超えた理由に言及した。 会見で質疑応答が進み、障害が発生した経緯、処理内容、データ量などが明らかになるにつれ、ある疑問が湧いてきた。もしかしたら障害を回避できる可能性があったのではないか。気になるのが「前日の運用」だ。 想定以上のデータ量でメモリー不足に まず2月28日の日曜日に何が起きたのかを会見内容を基に追っていこう。定期預金に関するデータ更新作業は2種類あった。1つは定期預金
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