Linuxでシリアルコンソールを利用するのは、モデムを利用することと似ている。実際、利用されている技術は同一のものである。違う点は、モデムを用いてリモートのシステムにダイアルする代わりに、ヌルモデムケーブルという特殊なシリアルケーブルを用いて2台のコンピュータのシリアルポートを接続するということだけだ。現在、多くのデスクトップやラップトップのマシンにはシリアルポートは付属していない。しかし、サーバ向けのシステムでは事実上すべてのコンピュータにシリアルポートが付属しているので、この手法を利用することは可能だ。 シリアルコンソールを利用する場合のしくみはこうだ。一方のシステムは、ケーブルの一端で待ち受けを行うようにセットアップする。そして、もう一方のシステムは、クライアントとしてケーブルの反対側からログインを行うために利用する。ただし、ヌルモデムケーブルは左右対称であるので、この関係を逆転させ