パリで起こった同時多発的なテロは、1月に起こったシャルリ・エブドー新聞社襲撃事件とほとんど同様の手口だが、1月にはなかった自爆テロが加わり、コンサート会場での銃乱射など全く無差別殺戮で、何倍も過激化し、残虐化したものである。 オランド大統領は「イスラム国による戦争行為」と宣言し、ISの犯行声明も14日午後になって出た。フランスは9月下旬にIS地域での空爆を始めたばかりで、足元で深刻なテロが起きたことは、ISを叩けばすむという問題ではないことも明らかだ。 今回のテロの特徴は、週末でにぎわうパリの街の6か所で、コンサートホールやサッカー場、レストランなどの群衆を対象にしている。イスラムを中傷したマンガを掲載した新聞社を襲撃した1月の事件と比べても、無差別性も暴力性も増している。ほとんどフランス社会全体を敵視するような行為である。 ISの犯行声明は12時間以上経過して、インターネットで文書と音声