ブックマーク / econ101.jp (49)

  • クルーグマン「アメリカのイカレ具合と階級闘争」/「政府機能停止:混沌の経済と政治」

    Paul Krugman, “American Craziness and Class Warfare,” October 3, 2013. アメリカのイカレ具合と階級闘争(2013年10月3日) by ポール・クルーグマン Sakurai/Westdeutsche Allgemeine Zeitung / The New York Times Syndicate 経済学者の Mark Thoma がこの前,『フィスカル・タイムズ』に見事なコラムを書いてる.そのなかで,債務上限をめぐる抗争を,もっと大きな問題につなげてる.その問題とは,極端な格差だ.ここでは,現実は Thoma 氏が示唆しているよりも酷いんじゃないかと示唆したい. 彼はこういう言い方をしてる:「格差が広がり,各人のさらされる経済的リスクに貧富のちがいが生じることで,ある集団は自分たちのことを社会の「創出者」だと考え,それ以

    クルーグマン「アメリカのイカレ具合と階級闘争」/「政府機能停止:混沌の経済と政治」
  • タイラー・コーエン 「スイスでベーシックインカム導入?」(2013年10月5日)

    ●Tyler Cowen, “Will the Swiss vote in a guaranteed annual income?”(Marginal Revolution, October 5, 2013)/【訳者による追記】ちなみに、ベーシックインカムの導入の可否をめぐる国民投票は2016年6月5日に実施され、反対多数で否決されている。 すべての成人を対象としたベーシックインカムの導入の可否をめぐり、スイスで国民投票(レファレンダム)が実施される運びとなった。金融危機以降の所得格差の拡大に抗う積極主義(activism)がスイス国民の間でさらにその勢いを増していることを示す証拠の一つと言えよう。 スイスに在住するすべての成人に対して、政府が無条件で毎月2500フラン(2800ドル) [1] 訳注;現在の為替レートで換算すると、日円ではおよそ27万円 を支給する、というのが今回の提案の

    タイラー・コーエン 「スイスでベーシックインカム導入?」(2013年10月5日)
  • ポール・クルーグマン、日本への緊急提言

    Paul Krugman, “Japan: Don’t Ruin A Good Thing”, September 19, 2013. 日:いいところを邪魔すんな by ポール・クルーグマン Paresh/The Khaleej Times – Dubai, UAE/CartoonArts International/The New York Times Syndicate ここまでのところ、アベノミクスはホントにホントうまくいってる。「日銀行は変わったんだ」、「宴もたけなわのところで酒瓶を片付けてしまうようなマネはしない」、「持続的なプラスのインフレ率を目標にする」とシグナルを送り、また、債務は高水準ではあるものの、なんらかの財政刺激をまもなく行うというシグナルも送ることによって、日の当局者たちは、短期の経済実績で刮目すべき転回を成し遂げた。 でも、この短期の成功は、自己破滅的なお

    ポール・クルーグマン、日本への緊急提言
  • タイラー・コーエン 「マクロ経済学に革命をもたらした経済学者たち」(2005年8月31日)

    ●Tyler Cowen, “Economists who revolutionized macroeconomics”(Marginal Revolution, August 31, 2005) 以下のリストは、大学の講義で先日使用したもの。 デイヴィッド・ヒューム(David Hume): 彼が1752年頃に著した「貨幣」に関するエッセイは、今でもこの話題をめぐる最高の作品の一つ。選外佳作として、1734年に正貨流出入メカニズム [1] 訳注;国際金位制下における、国際収支の自動調整メカニズム のあらましを述べたアイザック・ジェルヴァイズ(Isaac Gervaise)の名前にも言及しておこう。 アダム・スミス(Adam Smith): 経済成長こそがすべてだ。・・・何か異論でも? トマス・マルサス(Thomas Malthus): マルサスは、あまりにも過小評価され過ぎのマクロ経済

    タイラー・コーエン 「マクロ経済学に革命をもたらした経済学者たち」(2005年8月31日)
  • エヴァン・ソルタス「名目GDP目標ってなんだ? 完全しろうと向けのNGDP目標ガイド 」

    [Evan Soltas, “What Is NGDP Targeting? A complete layman’s guide to NGDP targeting,” May 5, 2012; 翻訳のPDFはこちら] この1月にブログをはじめたとき,最初の投稿であれこれと「ミッション・ステートメント」を書いた.読者のみんなに,「経済学の学術的な方面で起きてる発展の最新状況,たとえばわき起こってきてる論争や画期的な研究」をお知らせしていく,と約束しておいた.それに,無味乾燥にならないようにつとめるとも宣誓したし,使うと便利な場合にはジャーゴンを説明付きで導入するよ,とも誓った.この2つの目的には緊張関係がある.もしかすると,これは避けられないものかもしれない.それでも,回避しようとがんばってみるだけの甲斐はあるはずだ――というわけで,今日は経済学で最重要な新しい「ビッグ・アイディア」の1つ

    エヴァン・ソルタス「名目GDP目標ってなんだ? 完全しろうと向けのNGDP目標ガイド 」
  • クルーグマン、インターネットを擁護する

    先日、ワシントン・ポストがAmazon.comのジェフ・ベゾスに売却された。 これを受けてロバート・サミュエルソン記者が“The news isn’t free”という記事を書いて新聞の凋落を嘆き、インターネット時代への恨み事を連ねている。これに対してジョナサン・チェイトが厳しく批判している。 ポール・クルーグマンは”The Good Web“という記事でこれを取り上げ、経済学者の視点からインターネットがどのようにジャーナリズムに変化をもたらしたかを説明し、インターネットを擁護している。 クルーグマンも実際に現地に行って取材しレポートする必要性、その費用を誰かが負担しなければ記事を届けられないことには同意する。 Now, obviously the Internet is causing big commercial problems for news organizations. And

    クルーグマン、インターネットを擁護する
  • 経済学101 — 経済学的思考を一般に広めることを目的とした非営利団体です

    エントリでは、現在哲学の分野で広く実践されていると同時に、公共の場での議論の構造的変化によって脅かされている学問的実践の一部に注意を向けたい。

    経済学101 — 経済学的思考を一般に広めることを目的とした非営利団体です
  • ポルトガルからの脱出 « 経済学101

    不景気の中でポルトガルから脱出する人が増えているというニュース。この記事はBBC Radioとしても公開されているのでリスニングの練習をしたい人はどうぞ。 BBC News – Portugal’s jobless graduates flee to Africa and Brazil ポルトガルは昔から海外への移民が多い国ではあるが、ここ最近の不景気と若年層の高い失業率でその動きが加速している。 The reversal of traditional migration patterns is fuelling talk of a “lost generation”. [...] One in 10 graduates now leaves the country, leading many to talking about Portugal’s “lost generation”. し

  • AT&TとT-mobileの合併は問題なのか « 経済学101

    AT&TとT-mobileというアメリカの大手キャリア2社の合併に対して司法省(DOJ)が待ったをかけた件についての記事がいくつかのブログに上がっている。 Why Is Sprint’s Stock Surging Upon the Announcement of the DOJ’s Challenge to the Proposed AT&T / T-Mobile Merger?  題に進む前にアメリカの携帯市場についておさらいすると、メジャーなプレイヤーは四社でVerizon、AT&T、Sprint、T-mobileだ。市場シェアは以下のようになっている(2010年なのでちょっと古いけど)。 ちなみにTracfoneというのはプリペイド携帯だ。この中で二位と四位のキャリアが合併してトップと競うというわけだ。するとプレーヤーの数が減少し、ただでさえ低品質なアメリカの携帯市場が悪化して