![長文日記](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/7c02f00343ff9255f5b90e0756396d27c1f95cc5/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimages-fe.ssl-images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51kIG-LZH0L._SL160_.jpg)
あるアニメーターの仕事に感銘を受けた話を書こう。 二木真希子。数々のジブリ映画で腕を振るった、名アニメーターのひとり。『天空の城ラピュタ』のパン屑を鳩についばまれるシータや『となりのトトロ』のおたまじゃくしを発見してはしゃぐメイ、もりもりと育っていく巨大な樹木のシーンなど、宮崎映画の名場面を任されてきた代表的な女性アニメーターだ。主に草木の生い茂る自然や野鳥のシーンを担当することが多く、宮崎駿からは「視覚だけでなく、触覚を表現しようとするのが、二木さんのアニメーションの特長」と語られている。ついこの間出版された『 エンピツ戦記 』(著:館野仁美)にも同様の記述があり、スタジオジブリで最も感受性豊かなアニメーター、と呼んでもいいのかもしれない。 そんな二木さんはジブリ以外の仕事も請け負っている。たとえば『AKIRA』(1988)、『御先祖様万々歳!』(1989~1990)といった作画が話題に
年の瀬の恒例企画となったテレビアニメ話数別10選。一年を振り返りながら、今回は何度も観たくなる話数を中心にセレクト。 以下、コメント付きでリストアップ。基本的に放送日順(最速放送日)で並べている。 ■『SHIROBAKO』 第23話「続・ちゃぶ台返し」 (3月19日放送) 脚本/吉田玲子 絵コンテ/許蒴、菅沼芙実彦 演出/倉川英揚、太田知章 作画監督/大東百合恵、秋山有希、川面恒介、武田牧子、容洪、朱絃沰、西畑あゆみ 宮森あおいの「泣き」が話題をさらったシリーズの集大成。作中のカタルシスと現実のそれが入り交じり、相似形をとって一気に解放されるさまは爽快な感動があった。キャスト陣の熱演も光り、最後は西畑あゆみ、石井百合子による迫真の作画リレー。泣き作画の石井百合子、面目躍如の大活躍。 ■『血界戦線』 第5話「震撃の血槌」 (5月2日放送) 脚本/古家和尚 絵コンテ/松本理恵 演出/孫承希 作
アニメのオーディオコメンタリーが好きだ。とりわけ、スタッフコメンタリーと呼ばれる演出家やアニメーターなど、制作スタッフによる裏話を聴けるものがいい。今回は劇場公開されたアニメ映画のコメンタリーの中から、聴き応えのある傑作をチョイスして紹介したい。あくまで自分の聴いた範囲の作品になってしまうが――、一度まとめておくにも良い機会だった。また、レンタル版にコメンタリーが収録されているかどうかも合わせて記しておこうと思う。参考までに。■関連サイト:アニメDVD・BDのオーディオコメンタリー出演者一覧まずはアニメ映画コメンタリーの「マストアイテム」と呼べる3本。 ■風の谷のナウシカ (レンタル版収録有り)出演者/庵野秀明、片山一良これが日本一有名なアニメコメンタリーではないか。当時一原画マンとして参加し、巨神兵のパートなどを担当した庵野秀明と演出助手だった片山一良による実況解説。話の中心はあの「ナウ
『響け!ユーフォニアム』13話、緊張感ある素晴らしい最終回だった。トップシーンから第1話の冒頭を反復させる対比的な構成で、これはシリーズ演出・山田尚子の真価が見られるかもしれないな、と妙な高揚感があった。13話は吹奏楽モノなら逃げられないコンクール本番の演奏シーンをはじめ、語り口を探せばいくらでもみつかりそうな濃い回であり、集大成だ。その一つに人物相関のおもしろさがある。第1巻のスタッフコメンタリーで脚本の花田十輝が「シリーズを通して部員全員に台詞を与えたい」と話していたが、ふだんは脇役の部員同士で会話するシーンが最も多かったのも、この回だろう。そこで重要になってくるのが「視線」の在り処だ。山田尚子という演出家は「誰がどんな風に見ているか」の演出が抜群にうまい。青春のドキュメンタリズム、微熱感覚の作劇、色々な言い方はできると思うけれど、心情への接し方とその解釈が独特なのだ。時には石原さんに
アニメ放映終了後にまとめて読もうと思っていたが、我慢しきれず『響け!ユーフォニアム』の原作小説に手を出してしまった。アニメと比較しながら読み進めていくと、これが面白い。原作1巻を1クールかけてアニメ化しているのだから(正確には短編集の挿話も拾っている)当然かもしれないが、アニメを再び観直すと「これはオリジナルだったのか!」という描写が頻出し、膨らませているポイントの多さになかば感心してしまったほど。たとえば、第5話「ただいまフェスティバル」で印象的だった久美子と麗奈の帰り道(麗奈が髪をかき上げるあの場面)も追加されたエピソードだ。そもそも、原作の久美子は麗奈のことを最初から名前で呼んでいて、距離感に若干の違いがある。アニメは麗奈との関係性を強調するためだろう、少し“遠い”ところからスタートしている。その甲斐あって第8話で「麗奈」と名前を呼ぶ特別な儀式が生まれたわけだ。名字と名前、どちらで呼
ようこそゲストさん ブログトップ 記事一覧 ログイン無料ブログ開設 題材不新鮮 SF作家 飛浩隆のweb録
サークル・山田養蜂場発行の同人誌「バイユーの攻略本」が個人的なブームだ。「バイユーの攻略本」は11世紀のイングランドで起こったノルマン・コンクエストの模様を描いたバイユーのタペストリーを、クォータービュー方式のシミュレーションRPG風に紹介する同人誌。詳細ながらも噛み砕いた説明とどこか見覚えのある絵柄(オウガバトルシリーズファン的に)で構成された紙面は眺めるだけでも楽しく、読み応え充分。著者・ヤマーダ氏の中世へ向けた凄まじい熱量に圧倒されること請け合いだ。メロンブックス 商品詳細ページBIBLIOTHECA AUGUSTANA(バイユーのタペストリーの画像が掲載されているサイト)ところで、アニメファン目線でタペストリーと言えば、映画『風の谷のナウシカ』が真っ先に思い浮かぶ。まさしくバイユーを意識したであろう絵柄や上下の枠、宮崎駿みずから描いたというナウシカのタペストリーは作中の伝説に留まら
アイヌ人が単純に「先住」と言えるかどうかについては、まじでさきほど挙げた「アイヌ学入門」を読むのをお薦めします。けっこう複雑なことがわかります。ぼくは(小説の関係で)アイヌ関係の本はけっこう読んでいるのですが、これは画期的な本です。ゲンロンカフェで著者をお呼びしたいくらい。— 東浩紀 hiroki azuma (@hazuma) 2015, 4月 3アイヌ人は民族でしょう。先住かどうかは、その言葉に与えた定義によるでしょう(国連の話はしらん)。瀬川氏の本は、アイヌ人と日本人がともに縄文時代の列島人の子孫で、けっこう行ったり来たりしてたって書いてるでしょう。なにを理解に苦しむのよ。— 東浩紀 hiroki azuma (@hazuma) 2015, 4月 3瀬川拓郎『アイヌ学入門』をアイヌは先住民族じゃなかったんだ、と読むのは早計。先住民族性とは植民地主義によって生み出されたものであり、瀬川
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