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  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 特定秘密保護法をめぐる私の推理

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 安部総理の演説と河野太郎議員のブログエントリを読んで、今回の騒動の裏側が見えてきたような気がする。もちろん、私は誰でも知り得る情報しか持っておらず、基的にここから書くことは全部、憶測である。でも、面白いと思うので、御用とお急ぎでない方はゆっくりと聞いておいでなさい。 結局、今回の特定秘密保護法はデモのおかげで成立したようなものかもしれない。たしかに、今回のデモはもう少しで法案に影響を与えかねないレベルまで迫ったようにもみえた。しかし、他方で他の反対を封じ込めた面があるように思う。今回の特定秘密保護法の戦線は多くの人が誤解したように政府と民間にあるのではなく、行政と議員の間にある。行政だけでなく、大臣もこれをコントロール出来るように法文化

  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 田中萬年先生の非教育の論理について

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 田中萬年先生から著書『教育と学校をめぐる三大誤解』と『働くための学習』をいただいた。一度、田中先生の議論を勉強したいと考えていたので、この一週間、この二冊を真剣に読んだ。しかし、私にはやはり「非教育」の論理というのは、論理として成立していないし、職業訓練及び職業教育の地位を向上させる、という大戦略への戦術としてもあまりうまくないと思っている。 この二冊の中の白眉は『教育と学校をめぐる三大誤解』における「教育」の形成過程についての考証であろう。私は残念ながら、この考証が正しいかどうか、判定する能力はないが、とても面白く読んだ。ここは田中先生のこの部分の考証を全面的に信頼した上で、以下の批判を書きたいと思う。 まず、田中先生ご自身の考証にあるよ

  • 大卒の就職が厳しいのは景気と労働市場の需給で説明できるんじゃないか :社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 濱口先生から前のエントリを紹介していただいたのですが、後半の論旨がやや誤解が入っているというか、意図的にそうされているのかな、という感じがして、真意がどうも掴めない。 私はあえて言えば、偏差値が低い大学でも優秀な子はそれなりに就職を見つけていると思うので、その点はあまり心配していません。そりゃ名の通った一流大企業には行けないかもしれませんが(行く子もいますよ)、別にいいじゃないですか、それでも立派に働いて生活が成り立てば。偏差値が低くても、ちゃんと就職活動をやっている子の内定率がいい大学ってありますよ。宣伝していいかどうか聞いてないので、あえて名前も数値も出しませんが。そういう意味ではちゃんと人を見てくれなんて言いません。ちゃんと会社によ

  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 新自由主義と高等教育改革

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 金曜日の研究会でいろいろな意見が交わされたが、私にとっては何とも虚しいものであった。いや、正確にはより新鮮な知識を手に入れることはできたし、そこで交わされた議論は真摯なものであった。何より今後の理論科研に寄与するところもきっと少なくないのだろう。しかし、報告者が紹介する経済産業省や大蔵省、財界、文科省の意見を聞いていると、あまりに分析力の足りない下らない議論のように思えてならなかった。教育を学校や文科省の閉じられたところだけを扱っていればいいと思っていてはダメだというのは、我々歴史班がここ数カ月積み重ねてきた議論なので、それ自体は反対しない。しかし、その枠組みが岩井先生の資主義の段階論ではどうしようもない。なお、これはご人の前で飲み会の

  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 トレードやプロフェッショナルが尊敬されない世界では職業訓練の未来は暗い

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 萬年先生が前に書いた「工場法、旋回の内実」を紹介してくださったが、こんなにもツーカーで分かりあえるものかという驚きと、少しの違和感が残った。時間がないときは人は合理主義者にならざるを得ないので、違和感の方だけ書いて、材料を提供したい。 といっても、当に大したことではなく、私は日で職業訓練が冷遇されているのは、稲葉さんのようにその対象が学校・企業というルートからこぼれ落ちる人を対象にしていると考えるのではなく、トレードおよびプロフェッショナリズムが定着していないからだと考えている。というか、江戸時代にはトレードに近いものがあったのだが、明治にはこれを軒並み毀してしまった。学校システムはその後の秩序を新たに構築するものである。調べてみないと

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