イエレン議長率いる米連邦準備制度理事会(FRB)が追加利上げを行ったことについて、トランプ大統領が掲げる減税やインフラ投資などの政策との関係が注目されている。両者の関係はどうなのか。 FRBは、昨年12月14日と今月16日に利上げに踏み切った。雇用情勢が良く、このままではインフレが加速する可能性があるからだ。もっとも、利上げは設備投資を減速させ、景気にとってはマイナス効果になる。このため、トランプ政権での減税・インフラ投資への悪影響への懸念も出ているところだ。 トランプ政権の閣僚人事は遅れた。米財務長官にゴールドマン・サックス出身のスティーブン・ムニューシン氏が就任したのは、米上院本会議が賛成多数で承認した2月14日。同氏は、過度に強いドルは米国経済に短期的にマイナスの影響を与える可能性があるという考えの持ち主だ。FRBもこうしたトランプ政権の意向を十分に知りながら、政治の空白を狙って金融