社会保障のコラムを書いても、あまり読んでくれないのが通り相場なのだが、今回は珍しくページビューが多かったようだね。「年金は働けなくなったら貰うもの」だから、乳幼児を抱えて働けない時期にも貰える「選択の自由」を与えてはどうかというのが最も重要な部分だ。この「選択の自由」がポイントで、そうでないと、「損」だ「得」だで揉めて、議論がまったく収斂しなくなるんだな。 例えば、乳幼児給付264万円に「割引率を適用すべきだ」なんて出てくるんだけど、何の率を使うのか。10年国債の年利0.1%だと40年間回しても275万円になるだけだが、30年国債の0.9%で回した384万だと、もったいなく感じる人もいるだろう。結局、いくらで割り引くかで見方も揺れるし、何が適当なのかで決まらなくなるだけだ。それに、絶対にマイナスにならないと、誰が言える。 日本の公的年金は賦課方式の要素か強いので、インフレには強いとされる。