参院本会議で質問を聞く安倍晋三首相 左から茂木敏充経済再生相、麻生太郎財務相、安倍首相(写真:日刊現代/アフロ) 各省庁の経済統計の不正が次々と発覚し、こうした統計データに基づき評価されてきた「アベノミクスの成果」自体を疑問視する指摘も出ている。そこで、各種経済統計を見直した場合、「アベノミクスによる経済回復」という評価が覆る可能性はあるのか、もしくは統計不正と「アベノミクスによる経済回復」は無関係なのか、さらには一連の統計不正はなぜ起こったのかについて考えてみたい。 まず、マクロ経済の見方から考えてみよう。マクロ経済政策を評価するには、まずは雇用、次に所得で行うのが基本である。要するに、まず仕事があって、その上で衣食が足りていれば満点である。これを具体的にみるには、以下の評価基準を用いる。 (1)雇用は就業者数、失業率 (2)所得はGDP、雇用者報酬 筆者はアベノミクスに対して、雇用はま
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