優勝する勢いが感じられない――ヨルダンに2-0で勝利した直後に実感したことだ。3試合を終えて、これだという、残り3試合を勝ち抜くための武器が見えてこないのだ。 失点ゼロ。3試合連続完封勝ちした原因について、アギーレは最終ラインの堅さだけではなく、チーム全体としての守備意識の高さを挙げた。しかし、僕の目にはそう見えなかった。それなりに的確なポジションを取っていたために、穴を作らなかったに過ぎない。 ヨルダン戦で先制ゴールを決めた本田圭佑 それ以上に触れるべきは、対戦した3チームのレベルの低さだ。日本の「守備」が良かったというより、相手の攻撃能力が低かった。攻撃のアイデア、攻撃に必要な個人技術、戦術に著しく欠けていた。相手が勝手にミスしてくれた。日本の組織立った厳しいプレスが決まり、嫌々ボールを奪われたという感じでは全くない。 かつてより致命的なボールの失い方をしなくなったことは確かだ。嫌なボ