「ページ印刷物を制作する」とかかげて、その章だてを「はじめに」「デザイン」「制作と管理」としたことを少しばかり悩んでいます。どこまでをデザインに、どこからを制作技術として扱えばよいものか。かつての教育機関的な分類では「編集」「デザイン」「印刷」の三者の職能的な分業協力関係を解説することがほとんどでした。 もちろん今でも、この三者の関係の上でページ印刷物が制作されてはいるのですが、今一つ臨場感がありません。三者がオーバーラップした状態がしばらく続き、いつの間にかその中でデザインが突出してしまっているのが現在のような気がします。ただし、ここで言う「デザイン」は、視覚的なものの見 方、考え方のことであって、職能的なデザイナーの作業のことではありません。見渡したところ職能としてのデザイナーはむしろ閉塞的な状態ではないでしょうか。 気を持ち直してデザイン。エディトリアルデザイン、レイアウト、ブックデ