神戸市垂水区の山陽タクシー労働組合(組合員数約150人)の元執行委員長の男性(63)が組合費約4千万円を着服した疑いがあるとして、労組が業務上横領容疑で兵庫県警垂水署に告訴していたことが20日、労組への取材で分かった。 労組によると、8月に組合の共済費などを積み立てる口座の残高を調べた際、約4千万円あるはずの残高が約5万円しかなかった。 平成10年〜今年7月に労組の執行委員長を務め、組合費を1人で管理していた男性は労組の調査に対し「すべて私がやった。生活費に使ったと思う」と着服を認めた。8月末で自主退職したという。 労組によると、会計監査の際に添付する銀行残高証明書の金額が11年分以降、改竄(かいざん)された形跡があったという。