旧日本海軍の人間魚雷「回天」の実物大レプリカ(模型)が完成し、訓練基地があった大分県日出町大神(おおが)の基地跡地に登場した。町は今年度、基地跡地を「大神回天訓練基地記念公園」(仮称)として約3500万円かけて整備する。 回天の基地は山口県の大津島、光、平生のほか、敗戦間際の1945(昭和20)年4月に開設された日出町の大神基地の4カ所があった。大神基地の広さは約25ヘクタールで、兵員は2千人規模。16機の回天が別府湾で訓練を重ね、待機命令を受けたが、実際は出撃することなく、敗戦を迎えた。 回天は全長14・75メートル、直径1メートルの1人乗り魚雷。胴体先端部に爆薬を積み、搭乗員もろとも敵艦船に体当たりする目的で開発された。レプリカは同じ形の鋼製で重さ約4トン。設計図はなく先端部分の形状を再現するのに苦心したという。 3日にあったレプリカの除幕式では、工藤義見町長が「悲惨な戦争を忘れず平和