どれほど深刻? 厚労省不正統計問題を「超」分かりやすく解説:“いま”が分かるビジネス塾(1/3 ページ) 厚生労働省が作成する統計で、不正が行われていたことが波紋を呼んでいる。場合によっては、今国会の政局を左右することにもなりかねない状況だ。 統計不正が問題であることは、多くの人にとって共通認識だと思うが、統計は専門的な分野であり、何がどのくらい悪いことなのかについては、いまひとつ、ピンと来ない人も多いだろう。一部の識者やメディアは、安倍政権に対する忖度(そんたく)があったと批判しているが、統計の中身が分からないと忖度の有無も判断できない。本記事では可能な限り分かりやすく、今回の統計不正について解説してみたい。 不正が指摘されているのは厚労省が作成している「毎月勤労統計調査」という統計である。これは賃金や労働時間に関する統計で、調査結果はGDP(国内総生産)の算出にも用いられるなど、政府に