組織の不正を内部告発した人が、降格人事や閑職への異動などで報復される例は後を絶たない。通報者の保護を強化するため、12月に改正公益通報者保護法が施行されるが、保護が十分とは言えない。勇気をもって告発した人に何が起きるのか? 当事者の声を聞いた。 外資系製薬会社の日本法人・アレクシオンファーマの小林まる氏(仮名・女性・60歳)が不正に気づいたのは、’13年。同社に中途入社した直後のことだった。 「前任者に同行した医療機関で耳を疑いました。自社の難病治療薬が、別の疾患にも効果があるように営業トークをしていたんです。患者の命に関わるのに……許せなかった」 会社は「適応外」の患者にも治療薬・ソリリスを使うよう、医師に不適切な宣伝をしていたのだ。その結果、多くの患者が命を落とした。小林氏はすぐに会社(日本法人)に内部通報したが、不正は止まらず、米国親会社に通報する。第三者機関の弁護士による調査が始ま

