『世界でバカにされる日本人』(谷本真由美著、ワニブックスPLUS新書)というタイトルを見た瞬間にピンときたのは、おそらく私自身が心のどこかで、このことを気にかけていたからだ。 マスメディアをにぎわす“日本礼賛ブーム”に対して、なんだかモヤモヤする思いを抱いていたということである。 といっても、こういった番組を頭ごなしに否定したいわけではない。それどころか、しばしばあの手の番組を眺めては、ツッコミを入れたりもしていたのだ。だから、偉そうなことを上から目線で語る資格はない。 しかし、それでいて、こうした風潮に対する違和感をぬぐえなかったのも事実。だから、そんな自分のスタンスの中途半端さも含め、モヤモヤしていたということだ。 ロンドン在住の著者は、元国連職員。過去には日本、イギリス、アメリカ、イタリアなど各国での就労経験があるという。つまりは「海外から日本はどう見られているのか」を実際に肌で感じ