図はいつも示している米国のマネタリーベースだ。基本はFRBが市中に供給している紙幣の総量と考えていい。12月2日の最新の結果が発表されたが、先月よりさらに700億ドル増加して、2兆810億ドルとなり、その増加の勢いは増している。株価の値上がりその他を見れば、市中にお金が余っているのは明白なのにあえてさらに供給しているのは意図的なものとしか思えない。あきらかに株価・商品バブルを演出して、これらの市場回復をテコに実体経済も回復させたいという意図であることは確かだろう。官製相場に金融機関が乗っかったかたちで進められているこのバブル相場はかならずいつか破裂することは間違いない。しかし、この膨大なマネーの供給を見ていると、本当の崩落にはもうすこし時間がかかるという見方をさらに強くした。今回これからある(と考えている)下げはかなり深いだろうがあくまで調整であり、もう一度現在の相場がさらに強力に再来する