[ダブリン 5日 ロイター] 米格付け機関ムーディーズ・インベスターズ・サービスは5日、アイルランドの自国通貨建ておよび外貨建て政府債格付けを再度引き下げる方向で見直すことを明らかにした。 ムーディーズはその理由として、銀行セクターの救済費用が莫大な規模に膨らむ可能性があることに加え、最近の経済指標の内容がさえず、内需の回復見通しが不透明なこと、またアイルランド国債利回りの大幅上昇で借り入れコストが増加している点を挙げた。 ムーディーズは現在「Aa2」となっているアイルランドの格付けを引き下げる場合、1ノッチ下げる可能性が高いとしている。ムーディーズは7月19日に、アイルランド国債の格付けを「Aa1」から「Aa2」に引き下げている。 ただ、ムーディーズのアイルランドに対する格付け評価は、フィッチやスタンダード&プアーズ(S&P)などの主要格付け会社の水準を1段階上回っている。