カラフルな光で照らされたクラゲ展示 かつてはデートや家族連れのお出かけ先の定番だった水族館が、近年インスタ映えスポットとして再注目されている。プロジェクションマッピングなどの演出で話題を集める水族館が増えている一方、「照明が過激すぎるのでは」「生物がかわいそう」といった批判の声も挙がっている。生き物の展示の意義について議論が巻き起こっている中、国内唯一の水族館プロデューサーとして、新江ノ島水族館やサンシャイン水族館など日本中の水槽展示を手掛けてきた中村元氏に水族館の意義や在り方を聞いた。 ラッコブームが巻き起こした水族館革命―”見世物”から観光スポット、デートスポットへ 昭和30年(1950年)頃から、日本各地の観光エリアに続々と誕生した水族館。当時は“魚の見世物”で、来館者は修学旅行生や団体旅行客がほとんどだったという。そんな中、ラッコの登場が日本の水族館の歴史における大きな分岐点となる