自転車を押して自宅へ帰る男性。ウクライナ東部ドネツク州クラマトルスクで(2022年8月4日撮影)。(c)Bulent KILIC / AFP 【8月14日 AFP】ロシア軍の攻勢が続くウクライナ東部ドンバス(Donbas)地方。そのあちこちで、戦況などまるで関係なく生活を続ける人々がいる。古い自転車を押して行き交う中高年や高齢者だ。 砲弾が雨あられと降り注ぎ、装甲車が市街を走り抜けても、自転車に乗る市民は逃げもしない。その様子は、周囲に奇妙な日常感をもたらしている。 トレツク(Toretsk)に住むオタリ・イウナシウイリさん(77)は「今のところ、自分には何にも当たっていません」とほほ笑んだ。 同市では、4日にもロシアの空爆でバス停にいた8人が死亡。夜には商店街が爆撃を受けた。 朝になると、重機を使ってがれきの撤去が行われる。歩道が清掃される間も、遠くでは砲弾が鳴り響く。家財道具を山積みに