2020年の東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムが白紙撤回されたことについて、フリーデザイナーの梅野隆児さんは改めて行われるエンブレムの選考について、「多くの人に受け入れられるよう透明性を高くオープンな形で選ぶ必要がある」と指摘しています。 ただ、エンブレムの使用例として提出された空港や町なかでの画像に転用があったことについては、「業界のトップデザイナーの作品でこんなことがありうるのかと驚いている。日本を代表するデザイナーが名誉あるエンブレムを取り下げざるをえなくなったことで、デザイン業界に疑いの目が向けられることになった」としたうえで、「コンピュータを使ってデザインをするようになり、いろんな画像が豊富に即座に手に入るなか、いわゆる“コピペ”ができてしまう環境は間違いなくある。ただ、そうした場合も権利者に許可を取るものだが、今回はそれがないがしろにされてしまった」と話しています。