出版状況クロニクル77(2014年9月1日〜9月30日) 8月の書籍雑誌推定販売金額は1177億円で、前年比7.9%減。これは6月の9.5%減に次ぐ落ちこみである。その内訳は書籍が同4.8%減、雑誌は10.1%減で、雑誌のうちの月刊誌は9.5%減、週刊誌は12.3%減となっている。 返品率は書籍が43.0%、雑誌が39.6%で、書籍は4ヵ月連続、月刊誌は5ヵ月連続で40%を超えるという最悪の返品率を記録している。雑誌の場合、2000年前後は29%で推移していたから、10%以上返品率が高くなってしまっている。かつての取次の言によれば、返品率が1%上がると、5億円の損失が生ずるとされていた。それを当てはめれば、現在の雑誌流通は当時に比べて50億円以上の欠損を生じさせながら稼働していることになる。このことを考えると、もはや流通システムが解体寸前のところまできているとわかる。 このような出版物売上