公共的な施設での受動喫煙防止条例を全国で初めて制定した神奈川県は3日、湘南海岸など県内すべての海水浴場を原則禁煙にする方向で検討を始めると発表した。来年度の実施を目指し、指定場所以外で喫煙した場合、何らかの罰則を設ける方針という。 松沢成文知事が3日、定例記者会見で明らかにした。指定場所以外を禁煙にして吸い殻などのごみを減らすとともに、歩きたばこでやけどなどを負う危険性をなくし、湘南海岸を中心とする海水浴場のイメージアップを図るのが狙い。あわせて、混雑した海水浴場での受動喫煙被害を防ぐことを重視したという。 昨年度、同県内で開設された海水浴場は29カ所あり、人出は計約460万人。海水浴場は、海の家の経営者などでつくる組合や自治体が県条例に基づき設置申請するため、今後関係者と協議を重ねる。 松沢知事は「海外では海水浴場で禁酒、禁煙が徹底され、以前から問題意識を持っていた」と話した。 県