高校数学ではオイラーの公式 は学習しませんが、それを使って三角関数の加法定理などを導く方法はよく知られていると思います。 この記事でもベタに加法定理や倍角の公式を導いてみます。 加法定理まずは一番よく知られていて、また他の公式の基本になる三角関数の加法定理を導いてみましょう。 オイラーの公式より が成り立ちます。 一方、左辺を指数法則(複素数の指数に対して指数法則が成り立つ証明は「指数関数の冪級数から指数法則を導く」を参照)によって変形し、さらに各因子にオイラーの公式を使ったりして変形していくと以下のようになります: (1), (2) 式の実部、虚部を比べると、三角関数の加法定理を得ます: 余弦の加法定理に含まれている負符号はオイラーの公式に含まれている虚数単位 の2乗からくるのが分かります。 指数法則が使えるのもミソですね。 倍角の公式次は倍角の公式。 加法定理からすぐに導けますが、これ