「過去の名作ドラマ」は世代を超えたコミュニケーションツール。懐かしさに駆られて観直すと、意外な発見することがあります。今月はゲーム作家の米光一成さんが『NIGHT HEAD』を鑑賞。宜保愛子、ミステリーサークル、人面犬などで賑わった90年代オカルトブームの中に誕生した豊川悦司と武田真治の超能力兄弟が繰り広げるドラマの衝撃は、映画、ゲームなどに次々と波及し、現在までその魅力は色褪せず、今年の7月には新たなアニメ作品として蘇っています。時を超えるカルト作品を紐解いていきます。 さまざまなメディア展開を繰り広げたカルト作品 「兄さん、頭が、頭が痛い」 「やめろ───!」 ドーン! ドラマ『NIGHT HEAD』は、1992年の木曜深夜フジテレビ系で放映された。超能力をもつ兄弟、霧原直人(豊川悦司)と霧原直也(武田真治)が、他の能力者と遭遇したり、能力を持つがゆえに虐げられたり、敵対する何者かに襲