『タッチ』は、あだち充の同名マンガを映像化したTVシリーズだ。放映当時も大人気を博した作品であるし、今では、懐かしのアニメ特番でも常連作品になっている。ストーリーについて、今さら詳しく紹介するまでもないだろう。主人公は、上杉達也、上杉和也の双子と、浅倉南の3人。野球部のエースだった和也が、交通事故のために早逝。その遺志を継ぎ、達也は甲子園を目指す。野球と恋愛を主軸にし、爽やかに青春を描いた作品だ。総監督は杉井ギサブローで、総作画監督は前田実、美術監督は小林七郎、音楽は芹澤廣明。アニメーション制作はグループ・タック。放映されたのは1985年3月24日から1987年3月22日。 驚くなかれ杉井ギサブローは、この作品と同時進行で『宮澤賢治 銀河鉄道の夜』と劇場版『タッチ』を手がけている。アニメーション監督とシリーズ監督を別に立てているとはいえ、大変なパワーだ。さらに、前田実は総作画監督として『タ