3月末をもって、日本科学未来館館長を退任いたします。2001年の開館以来、多くの来館者の皆さま、展示やイベントづくりを支えていただいた研究者や関係者の皆さま、そして情熱をもって日本科学未来館の運営を担ってきたスタッフら、本当に多くの方に支えられてきました。私自身この20年間、世界に類のない新しい科学館づくりへの挑戦の連続で、やりがいのある時間を過ごすことができました。 振り返れば、2度目の宇宙でのミッションを終えて、館長就任の依頼を受けたとき、「宇宙から地球を見つめた自分に課せられたミッションだ。私たちがともに生きている地球の持続的な未来に科学技術がどのように貢献できるのかを発信する基地をつくろう」と決意しました。2001年、日本科学未来館は「科学技術を文化として捉え、社会に対する役割と未来の可能性について考え、語り合うための、すべての人々にひらかれた場」を理念に誕生しました。ところが当初