左から吉田氏、東氏、浦野氏、芝村氏 「わが国におけるPCゲームの現状と今後の展望―恋愛SLG市場の成熟と家庭用ゲーム機への移植を中心に―」と題したこのセッションには、東京大学大学院情報学環の吉田正高氏、哲学者、批評家の東浩紀氏、アルケミスト代表取締役の浦野重信氏、ベックの芝村裕吏氏が参加した。 キャラクターが記号化して差別化できなくなり喪失へ向かうのか? まず吉田氏は、PC向けの“恋愛シミュレーション”ができあがってきた過程について解説。当初、1980年代前半の「マイコン」時代には制作者≒プレーヤーであったのに対し、PC環境が成熟するに従って、1984年の「ザース」(エニックス)、「WILL」(スクウェア)など、RPGのゲーム性にアニメ絵的な表現が加わり、世界観のビジュアライズが進行してきたと語る。 やがてグラフィック機能の発達とともに“アダルトゲーム”が登場する。そして90年代に入り、飛
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