不可能性は萌えより広い いわゆる「萌え不可能性論」について。 エロゲー等によくあるパターンに、「姉と妹に同時に手を出す」というものがある。いわゆる姉妹どんぶりだ。親族関係は姉妹間にだけあればよく、主人公は他人でいい。ここでは他人として話を進める。 このパターンを百合的に読み替えれば、「姉妹間の性愛が禁じられているので、主人公を媒介に使っている」となる。姉と妹がお互いに主人公を奪い合う、あるいは共有することを通じて、禁じられた感情が形を変えて表出している、と解釈するわけだ。もちろん姉と妹はどちらも、自分自身の禁じられた感情を自覚しないまま、その感情に振り回されている。 この百合的な読み替えに従えば、物語の最後には、禁じられた感情がなんらかの形で表面化することになる。たとえば、「禁じられた感情を自覚して性愛にたどりつく」というオチだ。短絡的だがインパクトはある。 しかし私の趣味としては、もう少