日本人と日本文化 スポンサード リンク ・日本人と日本文化 司馬遼太郎とドナルド・キーンの対談。古典的名著。 キーンの日本文化についての知識の幅広さと深さに驚かされる。議論の中で何度も司馬遼太郎が防戦側に回っているように感じた。8本の対談が収録されている。議論はだいたい日本らしさ、日本人らしさとは何か、ということに収斂する。キーンに言わせると歴史的にみて「日本人はいつも何が日本的であるかということについて心配する」民族であったらしい。 原理というものに鈍感な日本人は、仏教と神道と儒教をごちゃまぜにして平気である。「日本の歴史を眺めておりますと、あらゆる面に外国文化に対する愛と憎、受容と抵抗の関係があるように思われます。」とキーンは指摘する。最初は軽蔑したり嫌々ながらに外来を取り入れていくが、やがて不可分なほど融合する。日本の文化史というのは、確固たる日本文化があるわけではなくて、外来文化が