2008年9月29日のブックマーク (1件)

  • 屍の上に家が建つ - sekibang 1.0

    井戸から汲み上げられる水は不思議なもので、夏場は手をさらしておくと指先の感覚を失うほどに冷たく、逆に冬場は温く心地よい温度になる。私は幼稚園に入るまでの間、水道の蛇口をひねったときに出る水とは一般的に、そのように気温とは真逆の変化を示すものだと思っていた。そして、その記憶には機械式ポンプが動作する音も付随している。ポンプは庭に掘られた穴のなかに収められ、そこには重い金属の板で蓋をしてあった。それはさながら古代の墳墓のようであり、蛇口をひねる度に地面の底から聞こえてくるモーターとベルトの回転音と振動は死者の呻きのようにも思われて、夜などはひどく不気味に感じた。 「そだごどばっかりやってしゃばぐっでっど、ポンプど一緒に閉じ込めっちまうぞ!」 私がなにか嘘をついたり、いたずらしたりすると祖母は、顔を真っ赤にしながらそう言って私を叱りつけた。すると私はすぐさまに、暗く湿った穴の中に押し込められ不気

    屍の上に家が建つ - sekibang 1.0
    healthy-boy
    healthy-boy 2008/09/29
    かっこいい…