ブックマーク / yoghurt.hatenadiary.com (12)

  • 最高の小説!/青沼静哉『モルトモルテ』 - 未来の蛮族

    早稲田文学6 特装版 作者: 青沼静哉,仙田学,間宮緑,多和田葉子,オルガ・トカルチュク,ニコール・クラウス,ドン・デリーロ,千野帽子,朝吹真理子,雪舟えま,松田青子,青木淳悟,福嶋亮大,黒田夏子出版社/メーカー: 早稲田文学会発売日: 2013/09/06メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (11件) を見る雨や風が強く吹き荒れる日には、家に引きこもってを読んでいるのが一番いい。薄暗い部屋の中で、雨粒が窓を打つ音を聴きながらページをめくるのは、最高に心地よく、どれだけ遠くの街にでかけたってこれほど充実した時間を過ごすことはできないように思う。この間の台風のときは、ちょうど連休の中日だったので、来る嵐への備えを万全にすることができた。土曜には屋に行き、普段なら読まないだろう、というもいくつか買っておいた。一歩も外に出なくてもいいように、豚肉と海老を冷蔵庫に放り込ん

    最高の小説!/青沼静哉『モルトモルテ』 - 未来の蛮族
    healthy-boy
    healthy-boy 2013/10/03
    読まずにとばしていたけど、ヨグ原さんに紹介されたら急に読んでみたくなった
  • 剛力彩芽、その顔が天才だ! - 未来の蛮族

    私はこれまで、ただ自分のためにだけ、文章を書いてきた。他人のために文章を書いたことなど、一度もない。 ずっとそれでいいと思っていたし、今でも別に反省したというわけじゃない。 それでも、今回ばかりは特別だ。これから書く文章は、憤りによって書かれるべきものなのだが、私はこれを自分ひとりのものにはしたくないのだ。 これは義憤であり、公憤である。 何しろ、「剛力彩芽はブサイクだ」なんてふざけたことを口走る連中が大手を振って歩いているのが、今のインターネットなのだ。 誰かが何かを言わなければならない。 勘違いをして欲しくはないのだが、誰かのために書く、といっても、私は剛力さんのために書くわけじゃない。 彼女はそんなものは必要としないだろう。私は、剛力彩芽という革命にまだ気がつかないでいる、かわいそうなあなたがたのためにこそ、この文章を書きたいのだ。 memewデジタル写真集 剛力彩芽 Part1 作

    剛力彩芽、その顔が天才だ! - 未来の蛮族
    healthy-boy
    healthy-boy 2013/01/15
    終りに向けてのテンションの高まりがかっこよすぎて剛力さんのことはどうでもよくなってしまう…
  • 祖父の長い旅 - 未来の蛮族

    土曜の夜は、祖父母の家で夕を過ごすことになっていた。 波の上という街に住む祖父母の家には、泊大橋という橋をこえていかなければならない。橋から見下ろす港にはたくさんの貨物船が止まっていて、なぜかそれらの甲板には決まって大きな犬がいた。 どうすれば船のうえで犬を飼うことができるのだろう? 子供ながらにそう思っていたし、それは今でも解くことのできない疑問だ。もしかすると、あれは夢でみた風景だったのかもしれない。 祖母がくれるお菓子はいつも亀田製菓の「雪の宿」だったこと、テレビにはクイズダービーが映しだされていたこと、祖父母と同居するS叔父が僕たち兄弟に折り紙を教えてくれたこと、幼い時分の記憶はどれも断片的で、はっきりせず、たよりない。 なかでも祖父の記憶はおぼろげだ。 僕がかろうじて覚えているのは、部屋の片隅で、しずかに泡盛を飲む祖父の姿だ。ほんとうに水のように酒を飲む人で、それで乱れるという

    祖父の長い旅 - 未来の蛮族
  • 東京の砂漠(OHT.6) - 飲めヨーグルト

    砂漠を、なめていた。ミルクを流したような霧が視界を覆うこの天上世界では、方向音痴なおれの感覚など全くあてにならないから、おれは石で記された登山道から一歩も外れることができなくなってしまう。吹きすさぶ砂塵が、おれのカメラのAFを狂わせる。無限遠では、もうまるっきりピントがあわない。ダストリダクションでも排除することのできないゴミがセンサーにへばりついてゆく。 目の前の光景は信じられないくらいに美しいのに、それらをうまく写真におさめることはできそうもない。三脚をおさめたザックが疲れた身体に重くのしかかる。三脚と雲台、あわせて2キログラム。おれはひどくのどが乾いている。残った水は、500ミリリットルのペットボトルに半分ほど。使いもしない三脚を置いてくれば、代わりに水を2リットルも持ってくることができたはずだ。おれは思う。どうしてこうなった……。 金曜の、夜。残業を放棄したおれは部屋に戻ってシャワ

    東京の砂漠(OHT.6) - 飲めヨーグルト
    healthy-boy
    healthy-boy 2011/08/06
    待ちわびたこのシリーズ…やっぱりかっこいい…
  • それからの十日間 - 未来の蛮族

    あの地震のあとには、あらゆるものの見え方が変わってしまった。というのはやはり言い過ぎで、変わるものもあれば変わらないものもある。今日の気分はどちらかといえば、変わっていない、という方向に流れているかもしれない。それでも、風のにおいや空の色は確実に変わってしまったような気がしているのだけども、きっと変わってしまったのは、おれの方なのだと思う。被災に遭われた方々のことを思えば、こんなのんきなことを記していくのはおかしいし、拙い上に何の実用性も持たないこの文章だって、電力によって記録され、送信されているのだから、ほんとうに申し訳ないと思うのだけど、最近のおれはよく空をみるようになったし、桜のつぼみが開きはじめたことにも気がつくようになった。 ▽ もちろん、それは地震から一週間以上経った今だから言えることだ。地震の翌日、3月12日には、ずっとテレビとネットを眺めていた。翌々日の3月13日もそうだ。

    それからの十日間 - 未来の蛮族
  • ブログが殺しにやってくる/ブロガー殺しにやってくる - 未来の蛮族

    いまさら、こんなことを言い始めるのもどうかと思うのだけれども、2004年の1月31日。これはこの日記に記された最も古い日付なんだけども、ということは、つまり、おれが日記をつけはじめてから、もう7年弱の月日が流れているということなんだよね。この事実に気がついたときの気持ちをどう表現していいかわからないのだけど、ざっくり言ってしまえば、ぞっとした。そう、ぞっとした、という感覚がいちばん近い。だっておれは。日記を。7年間も。インターネットに。公開し続けている、のだ、よ。7年といえば、幼稚園児だって中学生になるし、もう一息で十年という単位に届こうかという年月だし、殺人の懲役刑もそんなもんだし、何より28歳という自分の年齢から考えれば、おれの人生の1/4はインターネットに保管されているともいえるんだよね。 怖い。おれは怖いよ、だっておれは、まあ、最近じゃあね、更新するのも月に1、2回という体たらくの

    ブログが殺しにやってくる/ブロガー殺しにやってくる - 未来の蛮族
    healthy-boy
    healthy-boy 2010/12/15
    これは…過去ログをたどってあらわになった人生をみつめたくなった!
  • もしも、もしも、もしも - 未来の蛮族

    もしも、僕が史上最高の超能力者だったら、この世から「もしも」という言葉を放逐してしまうだろう。「もしも」と心のなかでつぶやいたら、それはすでに叶っている、そんな世界を造るだろう。 もしも、誰も死ぬことがなかったら。もしも、世界中の人々が笑って生きていけたなら。もしも、あのゲス野郎どもが、地獄の最下層に落ちてくれたなら。あらゆる「もしも」が「もしも」でなくなる。そんな超能力が欲しかった。小説を書けば、物語を語れば、そんな超能力者に僕もなれるだろうと考えた。小説なら、かんたんだ。たとえば、僕が映画監督で、人類の滅亡を描いた映画を撮りたいと思ったなら、いったいどれだけの才能と予算が必要になるかわからない。ところが、小説ならば、「隕石が落ちた。人類は滅んだ。」と書いてしまえば、隕石は落ちるし、人類は滅んでしまうのだ。なんてかんたんで、なんてすばらしい超能力なのだろう。ほとんど、神様みたいなもんじゃ

    もしも、もしも、もしも - 未来の蛮族
    healthy-boy
    healthy-boy 2010/12/10
    圧倒されるかっこよさ このエントリーも、小説も!
  • 新しい歌をたずさえ、文学フリマへ! - 未来の蛮族

    まずは、この歌をお聴きください。 The Chimpest/Megalo Jacuzzi Riot! 今回も、文学フリマ(http://bunfree.net/)に参加することになりました。 前回にひきつづき、「UMA-SHIKA」という雑誌で小説を載せてもらっています。 タイトルは「絶滅と初恋」 先ほどお聴きいただいた歌と同質の想像力を、反対方向に向けて全力でドライヴさせた小説です。 今回のUMA-SHIKA、ほんとうに面白いものに仕上がっていますので、ぜひご覧になってください! 『UMA-SHIKA』第4号目次 《小説》キリストノミコト ココロ社(id:kokorosha) 《往復書簡》権威のない世界文学評議会 紺野正武(id:Geheimagent) 石間異路(id:idiotape2) 《小説》絶滅と初恋 ヨグ原ヨグ太郎(id:yoghurt) 《小説》ブラックボックス ムラシット

    healthy-boy
    healthy-boy 2010/12/02
    かっこいい小説 あこがれる
  • ゆとりをうらやむ歌 - 未来の蛮族

    人類がいちばん腐っていた時代に生まれ育った老人たちが、今日も若者たちを罵っている。彼らが言うには、最近の若者たちは「とにかく覇気がない」し、「ゆとり教育のせいで競争心を失い」「向上心も持たず」「欲しいものさえもない」「去勢された羊のような連中」であるらしい。「これだからゆとりは」何度この文字列を目にしたことだろう。僕には老人たちの言うことがよくわからない。いわゆる「ゆとり」と呼ばれる若者の性質は(仮にそれが評判通りであれば)この、衰退していくかつての先進国で生き抜くための、最適解であるようにしか思えないからだ。夏には夏の、冬には冬の過ごし方がある。熊だって冬になれば眠りにつく。まして、この冬には春が約束されてはいないのだ。老人たちは、「どうして夏のように歌い踊らないのか?」などといって若者を責め立てるけれども、そこにはキリギリスがアリを説教するかのような滑稽さしかない。 やはり、どう考えて

    ゆとりをうらやむ歌 - 未来の蛮族
    healthy-boy
    healthy-boy 2010/11/27
    レペゼン82年生まれa.k.a ANKOKU世代!
  • (我が家の)ゼア・ウィル・ビー・ブラッド - 未来の蛮族

    ずっと、母方の祖父のことが好きではなかった。 そう言い切ってしまうのも実際とはやはり違っていて、より正確に表現するならば、好きだとか嫌いだとかいう以前の問題で、おれは祖父の生き方を全く理解することができなかった、と言うべきなのだろう。おれにとっての彼は、ほとんどエイリアンのようなものだった。たとえば、母方の祖父はかつて家庭にほとんどお金を入れることがなかったという。これで祖父が酒や博打に現をぬかす放蕩者であったなら、まだ人間的な理解を行う手だてもあったかもしれない。しかし、タチの悪いことに、実際の彼は非常に勤勉な男だった。日が昇る前に畑に出かけてゆき、日が落ちても月明かりの下で働く。それが祖父の生活であった。それほどまでに必死で働いていながら、家庭にはまるでお金を入れない。奇妙な生き方だ。 祖父はいったい何のために働いていたのだろう? 母の話によれば、祖父は畑仕事で得たわずかな利益の全てを

    (我が家の)ゼア・ウィル・ビー・ブラッド - 未来の蛮族
  • 本当のイルカの話をしよう - 未来の蛮族

    こんな話を聞いたことがある。我々がイルカだと思っている生き物は、実はイルカではない。例えばそれは、トンボにとってのヤゴ。カエルにとってのオタマジャクシ。つまり、彼らはイルカの幼生に過ぎないのだ。成体となったイルカを、我々が眼にすることがない理由はシンプルなものだ。彼らは我々よりもはるかに高次の領域にあるため、人間ごときはその存在を知覚することさえできないのだ。 説得力はまるでないが、どこか信じてみたいと思わせる魅力を持った話だ。もしかすると、普段はさえないリーマンとして暮らしている僕も、実はまだ幼生なのかもしれない。そんなことを考えてしまう。いつか成体となったあかつきには、僕も四次元の海でほんとうのイルカと遊ぶことができるのかもしれない。 しかし、おかしなことに、生まれてからもう二十数年の年月が流れているというのに、いっこうに成体へと変態する兆しがない。ただ、順調に顔が老けてゆくだけである

    本当のイルカの話をしよう - 未来の蛮族
    healthy-boy
    healthy-boy 2010/06/10
    82年生まれのガリレイズだ!
  • 文学フリマと、『ヨグ原先生をホメてUMA-SHIKAをもらおう!』キャンペーンのお知らせ - 飲めヨーグルト

    国内最大級の文弱系フェス、文学フリマ。 ※写真はイメージです。 今週日曜12月6日に開催されるこのイベントに、ヨグ原先生も参加します! ヨグ原先生は、UMA-SHIKAという雑誌に小説を書いているのです。 ヨグ原先生の小説は『とりあえず墓をあばけよ』 どうです。わくわくするようなタイトルだとは思いませんか? …そうですか。 タイトルはともかくとしても、内容はとてもすてきなもので、 青山霊園から復活したゾンビドッグ・ハチ公が渋谷の街を壊滅させるという、 そんな小説を書いたのですよ。 どうです。わくわくするようなお話だとは思いませんか? …そうですか。 わかりました。それなら仕方がありませんね。 正攻法の宣伝は通用しないようなので、 ヨグ原先生を勇気づけるキャンペーンを開催します! UMA-SHIKA2号に掲載されるヨグ原先生の小説「とりあえず墓をあばけよ」について好意的な(←重要!)感想を書

    文学フリマと、『ヨグ原先生をホメてUMA-SHIKAをもらおう!』キャンペーンのお知らせ - 飲めヨーグルト
    healthy-boy
    healthy-boy 2009/12/03
    UMA-SHIKA1号でヨグ原先生の小説を読んでからファンです。もっと読みたい!
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