突然ですが僕、体質的にお酒が飲めない、いわゆる「下戸」というやつでして。 で、その「お酒が飲めない」っていうのが結構長い間コンプレックスだったんですね。お酒そのものを飲めないことよりも、どこへ行っても「下戸」というカテゴリーに自分が自動的に振り分けられてしまう窮屈さ。そのことで、例えば飲みの席でも変に気を遣われたり、お酒を飲めていたら、もしかしたらあったかもしれない出会いや発見を逃してきている実感があって。 上司や友人にふいに訊かれる「お酒、飲めます?」に、「いや、実は僕、下戸でして……」と答えるあの瞬間。自分は何も悪くないはずなのに、何故か他人をがっかりさせてしまっているようなあの不思議な罪悪感。そのせいで、日本の「飲み会文化」そのものを嫌悪するようになってしまいました。 ただ、それが最近になってちょっと事情が変わってきましてね。 相変わらずアルコールは受け付けないんですが、「のんある晩